懐かしの名車をカタログで振り返る・・・旧車カタログコレクション(web版)






トヨタ 1999 ヴィッツ(SCP10型)


 1999年にトヨタから発売された初代ヴィッツ(SCP10型)です。言わずと知れたコンパクトカーの代名詞的存在で、まだ最近のクルマですから現在でもそこらじゅうで現役の初代ヴィッツが走っていますね。

 さて、この初代ヴィッツ、初めて実車を見たときには“デカッ!”が第一印象でした。寸法的には決して大きくないのですが、全高が高いのでそう感じられたんでしょうね。実際に乗ってみると、全高の高さから想像できる通りの広々とした室内空間があり、後席を倒せば荷物も結構積み込むことができます。それなりによく走るし、燃費も文句なし。ベストセラーになるのも当然ですね。

 このヴィッツや、後にホンダから発売されたフィット等が切磋琢磨し、現在では“コンパクトカー”というジャンルで各社から次々にこの手のクルマが発売され、国内では激戦区となっています。各メーカーとも、数が見込めるジャンルなので必死ですね。

 ところで、ヴィッツといえば、国内だけではなく、海外でもヤリスとして製造・販売が行われている世界戦略車です。中国では現在でもこの初代ヴィッツが製造販売されているようですね。

 当面、新興国市場を中心にもっとも競争が激化すると思われるこのクラス、日産はマーチを海外生産に移しました。三菱も新型ミラージュを海外生産にて世界販売するようですね。トヨタのヴィッツはどうなるんでしょう?ヴィッツに興味はなくとも、愛知県民としてはヴィッツの動向にとても興味があります。今のところトヨタは何とか国内生産比率を出来るだけ高く(と言っても半分以下ですが。日産、ホンダは3割以下)維持していますが、グローバル競争がさらに激しくなるとどこまで維持できるものか・・・。

 テレビを付ければTPP、ラジオを付けてもTPP、パソコン立ち上げてもトップニュースでTPPと、このところTPPネタばかりですね。まあこの先どうなるのかはまったくわかりませんが、参加の方向で進めておられるようなので経済界の偉い方々はホッとしているんでしょうね。

 政界の偉い方々は“国益のため”と言っていますが、経済界の偉い方々は“国益のため”とは考えていないと思います。経済のグローバル化はもはや止めることができないものなので、TPP云々は別として遅かれ早かれ行き着くところまで行くんでしょうね。

 県内で生産されたカローラが世界中で走っていると考えると誇らしく思いますが、中国で造られたヴィッツが世界中で走っている、タイで造られたマーチやミラージュが世界中で走っている、と考えてもなんだかあまり誇らしく感じませんね。まあメーカーにとってはどこの国で造ろうとも“自社”で造ったクルマが世界中で走れば誇らしいのでしょうけど・・・。

 私が子供の頃、この地域の小学生は遠足でトヨタの工場見学へ行き、お土産でトヨタ2000GTのプラモデルを貰うというのが通過儀礼のようなものでした。今は引率の教諭や工場の方は子供達にどうやって説明しているんでしょうね。社会科見学の一環ですから、正直に“現在は海外生産の比率を増やしています”って説明しているんでしょうかね?

ヴィッツ・5ドア・U(SCP10型)
全長×全幅×全高 : 3610×1660×1500mm
ホイールベース : 2370mm
車両重量 : 860kg
エンジン : 直4DOHC 997cc 70PS


(2011年11月13日記)



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