懐かしの名車をカタログで振り返る・・・旧車カタログコレクション(web版)






三菱 1991 ランサー(CB6A/4A/3A型他)


 1991年に三菱から発売された4代目ランサー(CB6A/4A/3A型他)です。カタログには大きく『走りのランサー』と謳われていますが、スタイルはごく平凡でオーソドックスなコンパクトセダンとして登場しました。先代がギャランVR-4を思わせる精悍なスタイルでしたから、ちょっとおとなしくなったイメージでしたね。

 さて、この4代目ランサー、おとなしいスタイルとは裏腹に、クルマとしては確かに『走りのランサー』だったと思います。当時勤めていた会社でこの代のランサーを営業車として使っていた時期があり、7万キロほどこのクルマで走り回りました。グレードは1.5のMXサルーンだったと思います。

 コンパクトで軽量な車体と必要十分なエンジン、そして足回りがしっかりしていたために、高速走行から市街地走行はもちろんのこと、積雪のある山道でも音を上げずに『走りのランサー』を大いに発揮してくれていました。当時担当していた県が海岸地域、平野地域、山岳地帯とすべて揃っていた地域でしたので、まるでランサーの耐久テストをしながら仕事をしていたような感じでした。

 私が乗っていたのは1.5のDOHCだったと思いますが、このランサー、下は1.3のSOHC、上は1.6のV6や205PSのターボまで選り取りみどり、そしてギャランVR-4のエンジンを載せた初代エボリューションまで存在していたぐらいなので、車体や足回りに余裕があったんでしょうね。こういう高性能モデルが用意されているクルマの下位グレードというのは、車体がエンジンパワーを十分に許容範囲に置いているから走っていてとても安心できます。余裕があるから自然と耐久性も高まるのかもしれませんね。

 このランサー、『走り』以外にももうひとつとても大きな魅力がありました。まあこの点についてはドライバーの体格が関係するので一般的な魅力とはいえないかもしれませんが。実はこのランサー、身長170cm、体重60kgの私には、シートを倒したときのヘッドレストの位置がすこぶる快眠をもたらしてくれる枕の位置になるんです。

 当時から昼食後の15分はいつも昼寝をするようにしていたのですが、ランサーのシートで眠る昼寝の気持ちよさといったら、言葉では表現できないぐらいです。ある時、本社から上司が来て一緒に顧客を訪問することがありました。ランサーで出かけ、昼食後、上司ともどもシートを倒していつもの昼寝。アラームで目を覚ました時に上司が発した言葉は、「○○君って、のび太のようにすぐ熟睡するんだな。シート倒してから2秒後にはもういびきかいてたよ」でした。

 入社したばかりの新人の時に仕事を仕込んでいただいたのはその上司、昼食後の昼寝を勧められたのもその上司、仕事の内容はともかく、昼寝の習慣だけは完全にマスターしたところを上司に報告することができました。今まで何台ものクルマに乗ってきましたが、いまだにこのランサー以上に気持ちよく眠ることができるクルマに出会ったことがありません。もう一度ランサーのシートで昼寝をしてみたいものです。

ランサー・MX SALOON(CB3A型)
全長×全幅×全高 : 4270×1690×1385mm
ホイールベース : 2500mm
車両重量 : 990kg
エンジン : 直4DOHC 1496cc 115PS

(2012年4月22日記)




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