懐かしの名車をカタログで振り返る・・・旧車カタログコレクション(web版)






トヨタ 1985 セリカ(ST160型)


 1985年にトヨタから発売された4代目セリカ(ST160型)です。同時期に発売されたカリーナED、コロナクーペと姉妹車関係に当たりますが、三者三様でどれもそれぞれに特徴があってカッコよかったですね。個人的にはコロナクーペが一番好きでしたが、このセリカも映画『私をスキーに連れてって』で派手なアクションシーンを披露したこともあり、とても印象に残っているクルマです。最近では姉妹車というと名札が違うだけのクルマが多いですが、このようなそれぞれに特徴があってカッコいい姉妹車というのは大歓迎ですね。

 さてこの4代目セリカ、掲載したカタログはセリカ登場時のものなのでちょっとラインナップが寂しいですが、後にフルタイム4WDのGT-FOURやオープンカーのコンバーティブルといった個性的なグレードが追加されます。セリカの中だけでも魅力的なクルマが選び放題、姉妹車のカリーナEDやコロナクーペ、さらには上級のスープラやソアラ、下級のレビン/トレノと、当時はスペシャリティカーのオンパレードですね。出るぞ出るぞと騒がれながらハチロク1台の話題で2年以上も時間が稼げてしまう現在では考えられない状態です。

 そういえば、セリカもこの代から他車の例に漏れず、FF化されました。個人的にはセリカは4代目、5代目、6代目とどんどんカッコよくなっていったと思っていたのですが、私の思いとは裏腹に人気はどんどん落ちていきました。やっぱりFF化されたのが原因なんでしょうかね。セリカを始めとするFFスペシャリティカーの人気が落ちていく反面、それこそ中古の86レビン/トレノや日産シルビア/180SXは根強い人気を保ち続けました。さらにはセフィーロやローレル、チェイサー等でスポーツ走行(ドリドリ)する文化が生まれてきました。

 そして現在、“スポーツ走行”=“FR車でドリドリ”という図式が出来上がり、“FRでなければスポーツカーではない”というような風潮まで生まれていますね。豆腐屋の漫画が始まり、ドリフト雑誌が出始めたのは90年代後半から、そしてD1グランプリが開催されるようになったのは2000年代に入ってからです。スポーティーカーの人気が落ち、生産中止車種が出始めるようになった時期と完全にかぶっていますね。

 メーカーの言っている“クルマ本来の楽しさ”というのが私にはよくわかりませんが、ユーミンのカセットをかけながら彼女を隣に乗せてこのセリカでスキー場へ向かうドライブは、間違いなく“クルマ本来の楽しさ”を味わっていた時間だと思います。なんといっても“カッコいいスポーツカー”で“彼女とドライブ”ですからね。個人的には、“体育会系”よりも“同好会系”のほうがより“クルマ本来の楽しさ”が味わえるような気がしています。ユーザーの大部分はストイックなアスリートではありませんからね。

セリカ・2000GT-R(ST162型)
全長×全幅×全高 : 4365×1690×1295mm
ホイールベース : 2525mm
車両重量 : 1120kg
エンジン : 直4DOHC 1998cc 160PS

(2012年1月17日記)





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