懐かしの名車をカタログで振り返る・・・旧車カタログコレクション(web版)






日産 1979 ブルーバード(910型)


 1979年に日産から発売された6代目ブルーバード(910型)です。ブルーバードの黄金期とも言えるほどの大ヒット作で、ブルーバードという車名を聞いたら真っ赤な910型SSSが頭に浮かぶ方も多いことと思います。昔ミスターこと長嶋茂雄氏が立教大学時代に「赤鉛筆の色は何色?」と問われ、「青」と答えたとのエピソードを聞いたことがありますが、この910型については、「青い鳥は何色?」と問われたら「赤」と答えてしまうぐらい、910型ブルの真っ赤なSSSは強い印象が残っていますね。

 さて、この910型ブルーバード、大ヒットした名車だけあって、今見てもセダンの王道ともいえるそのすっきりした直線的デザインに惚れ惚れしてしまいます。このようなスタイルのクルマに好感を抱く方が多かったということは、きっと人間の感覚は基本的に「シンプル・イズ・ベスト」なんでしょうね。カーブ、シュート、スライダー、フォークと、いろいろな変化球にもそれぞれの魅力はありますが、やはりもっとも心に強く訴えてくるのはど真ん中のストレート、と言ったところですね。

 ブルーバードからも日産からもちょっと話題がずれますが、東京モーターショーでスバルから発表されたレヴォーグというクルマ、あれなんて完全にこの910型ブルのように、「初心に帰って直球ど真ん中」のクルマのように思えます。あのクルマを見て、発表されたばかりの新型車なのに「懐かしい」と感じた方もきっと多かったのではないかと個人的には感じています。人々の「ど真ん中」は意外と変わらないものですね。

 ところで、最近ニュースでは自動車関係の税金の話題が賑やかですね。軽自動車の増税が話題の中心ですが、13年超の古いクルマに対してもしっかりと更なる増税が課されるようですね。910型ブルーバードはタクシー用の車種については14年間生産され続けましたので、どういう根拠で13年を超えると「古くて環境性能が悪いクルマ」となるのかはちょっとわかりませんが、今後はますます「古いクルマ」を大切に乗り続けることが困難な時代になっていくようですね。

 古いクルマに増税して買い替えを促さなくても、メーカーがより魅力的なクルマを開発して顧客が乗り換えたいと思うクルマを世に出せば良いだけのような気がしますが・・・。そもそも新しいクルマが「良いクルマ」とは限らないですしね。この910型ブルーバードが大ヒットしたのは、同じく大ヒットした510型の原点に戻ってその良さを時代に合わせてアレンジしたからです。つまり当時で言えば、610型や810型よりも510型のほうが良かったんですよね。

 910型ブルーバードやスバルのレヴォーグのようなパターンはこれまでも、そしてこれからもどんどん出てくると思います。そう考えると、いくら経済活性化のためとはいえ、あからさまな買い替え促進策には疑問を感じてしまいますね。多少カタログ燃費は良くなっているかもしれませんが、なんと言っても「良くないクルマ」に買い替えさせられるのですから。

ブルーバード・セダンターボ・SSS-S(P910型)
全長×全幅×全高 : 4510×1655×1385mm
ホイールベース : 2525mm
車両重量 : 1115kg
エンジン : 直4OHCターボ 1770cc 135PS

(2013年11月13日)




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