懐かしの名車をカタログで振り返る・・・旧車カタログコレクション(web版)






スバル 1958 スバル360




 1958年に発売された富士重工のスバル360です。とってもチャーミングな車ですね。このスバル360、「てんとう虫」の愛称で親しまれてきたことは皆様ご存知の通り。しかしこの車はかわいいだけではありません。富士重工といえばもともと飛行機を造っていた中島飛行機、いくら地上の乗り物といえでも妥協はしません。航空機の胴体と同様に「卵の殻」理論を用いて「てんとう虫」を設計します。
 さて、この車、ある有名な車に格好が似ていると思いませんか?そうです、あの「カブトムシ」といわれたドイツのフォルクスワーゲン・ビートルとそっくりです。それもそのはず、このスバル360はフォルクスワーゲン・ビートルを範として造られているのです。トヨタのパブリカと同様、当時は通産省の「国民車構想」がありました。一人でも多くの国民がマイカーを所有して豊かな生活を送るというヴィジョンがあったのでしょうね。軽自動車枠といえどもスバル360も例外ではありません。
 「国民車構想」、すばらしい構想です。ちなみに「フォルクス・ワーゲン」はドイツ語ですが、意味は「国民の車」。まったく同じですね。ドイツの独裁者・ヒトラーがポルシェ博士に開発させた「国民の車」が「フォルクス・ワーゲン・ビートル」だったというわけです。カブトムシとてんとう虫の違いはありますが、第一級の技術で造られた「国民車」はともに後世まで愛される存在になったようですね。
 そういえば現在のスバルから発売されている軽トラックの「サンバー」、あの赤帽トラックですが、あれは「軽トラのポルシェ」と呼ばれていますね。軽トラといえどもリア置きエンジン・リア駆動、まさしくスポーツカーのポルシェそのものです。そのうえ同じサンバーでも赤帽仕様は耐久性をアップさせた、いわばルマン仕様の優れもの、軽自動車撤退を表明してしまったスバル車ですから熱狂的なスバリストの方はかろうじて生産が続けられている赤帽サンバーに唾をつけておく必要があるかも!

スバル360スーパーデラックス
全長×全幅×全高 : 2996×1300×1360mm
ホイールベース : 1800mm
車両重量 : 397kg
最高速度 : 100km/h
エンジン : 空冷直2 356cc 20PS




























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